アニメ版 ベルサイユのばら 徹底解説>HOME

第41話 総集編・ベルサイユのばらと女たち



 18世紀後半のベルサイユ。
そこに気高く生き、激しく愛し、そして美しく散っていった女たちがいた。(予告編より)

 名場面集。総集編ということで、オスカルの死までは描かれないから、見ていて気が楽である。ただ、最終回のすぐ後なので、そんな総集編をやるくらいなら、本編をもう一話増やすとか、オスカルの生きざまについてもっと掘り下げてコメントして欲しかったという気持ちもなきにしもあらず・・。

ナレーションでも語られる通り、このアニメはベルサイユに君臨したアントワネットの話ではない。火花を散らす女優たちの競演なのである。
もちろん、彼女らは原作に登場した女たちである。が、それにしても個性的な女がぞくぞく現れる。まさに女の戦いなのだ。

 総まとめとあって全体が圧縮してあり、ちょっとしたセリフの違いなどもチェックできる。
たとえば父の成敗を受けそうになったオスカル。本来、アランたちを助けるための抗議を行うのだか、「今、正当な民衆の声が暴力によって踏みにじられようとしています。その声が陛下に届くならば…」と変わっている。
アンドレも、「この身は平民であっても、オスカル様を愛するのに恥じ入るところはありません」などと、言い切るあたりが本編とは少し違っていて面白い。
例の森の中のシーンも、実は本編よりも声が色っぽい。
愛されているオスカルはきれいけど、愛するオスカルもきれいである。


余談ながらこの41話はDVD版には収録されていない。
本編には関係ないとは言え、音声は新たに録り直してあるので価値はそれなりに有ろうかと思っている。


2003.9.9.up